保育付き「世界の文化と料理」講座、後半の3回は、
中国・四川省出身の羅柳(ら・やなぎ)さんと李冬平(り・とうへい)さんご夫妻(中国は夫婦別姓です)を講師にお招きし、中国・四川省の文化と料理を学びました。
2月17日(土)、2月24日(土)は、文化についての講座。四川省でのお正月の過ごし方や働き方、日常生活や食文化などについてのお話を伺いました。
中国の暦は日本の旧暦(陰暦)で、今年は2月18日(日)がお正月(日本の旧正月)です。日本と同じように、年末には大掃除をし、「春節聯歓晩会」という紅白歌合戦みたいなテレビ番組を見て、お正月には白酒という強い酒を飲みます。日本と違うのは、除夜の鐘や初詣がおそらくなく、お正月に家庭で花火をやるそうです。北京に出た人は多く故郷に帰省します。帰省ラッシュは1億5500万人。北京から四川省だと、片道1日以上かけて帰ります。飛行機はもちろんありますが、多くの人々は鉄道を使って帰省します。
日本のように夜遅くまで働く人は少なく、年末年始も最低1週間は仕事を休みます。10月1日の「国慶節」(建国記念日)の近くにもみんな休むとのことです。
日常の生活のレベルは、日本とほぼ同じ。日本ほど家電はないが、テレビは家庭にある。中国は日本と比べ、野菜・果物などの食材の品種が多く、値段が安い。一方、日本の方が交通機関や道路などのインフラ整備が進み、医療や年金なども充実していて、生活が安定しやすいとのこと。
食文化は、おおまかに、黄河の北側は麦文化、南側は米文化。年越しに餃子を食べる習慣があるが、北に住む人は餃子に対するこだわりは強い。南の四川省では年越しの餃子を食べる家庭と食べない家庭とがあるとのことでした。「お茶は、烏龍茶を飲むのですか」との質問には「烏龍茶は福建省。四川省の人々は、よくジャスミン・ティーを飲みます。」と中国の広さを実感しました。また、「フカヒレはよく食べるんですか」との質問には「とんでもない」。フカヒレは四川省でも日常食べられるものではないそうです。
また、四川省の観光地である楽山大佛、九寨溝(きゅうさいこう)、黄龍のお話や、講師ご夫妻が新婚旅行で行った海南島のお話なども伺い、中国に行ってみたくなりました。
3月3日(土)は、料理講習会。四川料理の定番
「麻婆豆腐(マーボードーフ)」「回鍋肉(ホイコウロウ)」の作り方を、本場四川省の講師に直伝(!)してもらいました。また、
「番茄蛋湯(ファンチエタンタン=トマトと卵のスープ)、「湯元(湯圓=タンユエン)」を作り、その他、ご飯、ジャスミン・ティー、甘酒(?)のようなデザートも食べました。
麻婆豆腐は、醤油や砂糖は使わず、にんにく、豆板醤(トウバンジャン)、塩、ラー油、花椒(ホワジャオ=山椒の実)などの味付けでした。最後にねぎのみじん切りと片栗粉を加えて完成。豆板醤と花椒がいい香り。豆板醤は必ずよく炒めて香りを出すのがポイントだそうです。
回鍋肉は、豚バラ肉をかたまりのままお湯に入れてボイルし、冷めてから薄く(本当に薄く)スライスし、焦げないように、よく(一部に黄色い焦げ目がつくくらいまで)炒めます。余分な油を捨て、豆板醤、テンメンジャン、ザク切りのキャベツを入れて炒めて仕上げます。
番茄蛋湯は、簡単スープ。卵は塩少々を入れて溶き、中華なべに多めの油を熱し卵を入れ、チャーハンの卵焼きを作る要領でふっくらと焼いた後、皮付きのまま1cm幅にスライスしたトマトと塩を入れ軽く炒め、お湯を加えて煮て完成。
湯元は、もち米の粉を水で練り、黒ごま・砂糖・ラードなどを混ぜた餡を包み、お湯で茹で、茹で汁(スープ)とともにいただきます。
本場・四川省の麻婆豆腐と回鍋肉を作り、甘いデザートも付いて、お腹を満たしてくれました。豆板醤は、何と2瓶を1日で使い切ってしまいましたが、それでも激辛というほどではなく、おいしかったです。
「世界の文化と料理」講座は、ペンギンくらぶの発足当初から長く人気のある講座で、もう今年度で7年目になります。例年は秋の開催でしたが、今年度は冬の開催だったこともあり、参加メンバーが前年までとは大幅に入れ替わり、初日は不安でした。しかし、参加者や講師、共催・協力団体など皆さんのおかげで、講座では多くの質問が出て、盛り上がりました。ご参加くださった皆様、ありがとうございました。
来年度は、5月31日(木)に保育付き「ミャンマー料理」講習会を企画中。また、全6回の保育付き「世界の文化と料理」講座は、例年どおり秋の開催に戻し、10月頃開講したいと思っています。参加してみたい方は、9月頃の「広報みと」や、ペンギンくらぶのホームページをチェックしてみてくださいね。(や)
posted by penguin at 22:00|
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